鈴木君代さんのオリジナル曲のひとつに、「Papa, don't cry(パパ、ドォント クライ)——私に遇うために」がある。君代さん、あんまり歌わないんだけど。
いい曲だと思う。
私は、この曲の続編を、いつかつくってほしいと思ってる。
君代さんが6歳のとき、両親が別れた。
その深い悲苦を「父は死んだ」ことにして、封印してしまった。
〽ちゃんとさよならが出来なかったから
心と身体のバランスがくずれた
〽なかったことには出来ない いのちの要求
いま曖昧にしてたら 私は
本当に生きたことにはならない
——Papa, don't cry
Papaといういのちへの呼びかけ。私といういのちへの呼びかけ。この2つがひとつにつながっている曲。
おもしろくて、深い曲だ。
君代さん、正直に歌っている。
そう、君代さんは正直に「生きていく意味」を問いながら歌っている。
「なぜ好きなひとと別れなければならないの?」「なんでイヤな人と会わねばならないの?」。「なんで生まれたの?」。「なぜ死んでいくの?」。
これらの問いかけへの返答はない。どこからもない。さみしいけど。
わが体に返して、感じ、腑(ふ)に落とすこと以外に方法はない。感じとる手立て(方法手段)のひとつとして宗教があるけど、宗教じゃなくても感じとって納得できればいい。
そういう問いかけ自体がひとをつくり、君代さんのいまをつくっているのではないか。そのまま、深めてほしい。
歌いながら、2019年を生きていこう。
ようこそ、ようこそ。
2019年1月例会
1月27日(日)の午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL 075-711-0334)。
鈴木君代さん(浄土真宗僧侶+歌手)のホームコンサート「人生の意味——希望を掟として」。
参加費1000円。
要・申し込み(私宅なので、ご連絡を)。
交流会5時〜7時(自由カンパ制、新年会だね)。
2月例会もホームコンサート。2月17日(日)に中村徳子さん(音楽家)のインド音楽。1年ぶりだね。日本や欧米とは違う、音楽空間が広がる。では、また。