論楽社ほっとニュース

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心の床の間に音楽――とりいしん平さんの8月例会レポート

 10日間もアッという間に過ぎ去っていく。
 お待たせ、8月例会レポートだ。
 8月5日(土)のとりいしん平さん。はやめに書かれた自伝であったかもしれない。多義多元的な話でおもしろかった。
 とりいさんは話すことによって(話すは放つ)、参加者(大阪市から初めて来てくれた2人のひとも)は聞くことによって(聞くも放つ)、新しい自分を発見していったかもしれない。
 そんな夏の真ん中の暑さの土曜日の午後だった。
 とりいさんにとって、歌と詩と絵本(本)の3つは大きい。とりいさんの心の中心になる。改めて、そう思った。
 35歳のときの危機を回復させていったのもこの3つの内的な励ましの力である。
 半年後の定年以後の新しい暮らしを見通しの良いものにしていくのも、きっと、この3つ。
 未来を担う子どもたちの心に種をまくのも、新しい自分自身に出会っていくのも、この3つからなんだ。
 琉球文化の中心に音楽があること、沖縄の床間には三線(さんしん》が置かれてあることを思い出していた。
 とりいさん、北朝鮮のことも言った。
 これ、いまの緊張ニュース。
 ヨハン・ガルトゥングさんの『日本人のための平和論』(ダイヤモンド社)を引用しながら、語ってくれたね。
 ガルトゥングさんは北朝鮮の核保有の5つの理由を述べている。以下だ。以下のことは、北朝鮮の国内の政治・人権の状況のこととは別に論じなければならない。価値判断とは別に、核のことを論じないと間に合わない。
 「第1に、抑止力のため。第2に、攻撃されたときの反撃のため。」(同P.97)
 もしも(たとえば)8000発の核兵器を持っている米国が(たとえば)8発の核兵器を持っている北朝鮮を攻撃するならば、日本の沖縄や横田、厚木の米軍基地に向けて、発射される。東アジアがその結果、どうなるか。日本の原発に向けて発射されたら、どうなのか。誰にでも想像できる。
 「第3に、彼らは核のない朝鮮半島を望んでいる。そのための交渉材料として核兵器を保有している。」(同P.97)凄い逆説。
 「第4に、北朝鮮は崩壊しかけていると言う(略)主張を否定するため。」(同P.98)
 「第5に、北朝鮮に対する外からの制裁や脅威が限度を超えたときに使用するため(略)。」(同P.98)
 米軍は秘密にしているけど、韓国や日本に米国の核兵器があることを、北朝鮮は知っている。
 同じテーブルに座って、対話する以外に手がないことは明らかだ。
 北朝鮮は日本にとって苛酷な植民地政策をとった相手国。しかも、現在、国交がない。国交がないまま(外交交渉をずっと怠ったまま)、戦争を想定するなんて。ああ。
 心の床間に刀を置いて外交交渉しては、あかん。日本が北朝鮮と戦争できるわけがない。とにかく、心の床間の中心に三線やギターを置いて、対話しよう――。
 とりいさん、ありがとう。出会って、よかった。うれしいし、ありがたい。
 語ること。歌うこと。祈ること。声を挙げて言うこと。諦めずに動くこと。何だって、やっていくことを改めて思う。
 最後に、論楽社を始めて長年“感染”していた主催者病(私が勝手に命名)から解放されていった気がする。
 とりいさんも言っていた「心が通じあうのは1人か2人」なんだ。そのひとりに向かっていこうと思う。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 22:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
私自身のための平和論――鳥井新平さんの8月例会へ、ようこそようこそ(その2)

 鳥井新平さんは小学校で何かを始めるとき、「静かにしろ」「黙れ」と言わない。
 ギター(あるいはバンジョー)を弾きながら、子どもたちから集中を紡ぐ。
 結果として集中させていくんだ。
 実に、おもしろい。
 なんて型破りな教師だろうか。
 教育って、結局、人間の存在につきる。
 「人間になりたい」と願って生きているひと(一応、センセ)がいるとする。一方、内奥の自らの問いにまだ気づいていないひと(一応、生徒)がいるとする。2人は出会って、ぶつかって、揉める。乗りこえ、乗りこえられようとする。つまり、交流しあう。そういう人間どうしの交流があって、初めて「人間になりたい」という自らの魂の願いに、年少のひと(一応、生徒)は気づかされていくのである。心が耕され、魂が磨かれていく。結果として、教育としかいいようのない、人間の活動が生成されていくのである。
 教育は技術の伝達ではない。AIやマシーンには決して不可能な人間の技なのだ。
 だから、秘伝、潟瓶(しゃびょう)相承という言葉がいまも生きてあるのである。
 鳥井さんはときどき「秘伝書」という名の通信を送ってくれる。そういう実践のひとだ。
 人間、いちばん大切なのは、私。私を大切にするからこそ、あなたも同じように大切。私、あなたが守られ、初めて、私たちの、あなたたちの平和へと論が進めることができる。この順番、流れは大切。じゃあ、平和って、何? ゆたかで、しずかな日常だ。
 8月5日(土曜日)、来てください。

    2017年8月例会
8月5日(土曜日)、午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)。
鳥井新平さん(小学校教師)と私(論楽社)との対談「私自身のための平和論――絵本・詩・歌そして平和」。
参加費1000円。
要申し込み(私宅なので、事前に必ず電話確認を)。
交流会5時〜7時(自由カンパ制)。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 22:25 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
体を潜らせたものを信じる――塩田敏夫さんの7月例会レポート

 7月17日(月、祝)の7月例会があった。そのレポートを書く。テーマは「それでも後に続くひとたちのために」。最初に坂村真民さんの詩「あとから来る者のために」を参加者で輪読して始める。
 塩田敏夫さん(毎日新聞記者)が青木理(おさむ)さんの『安倍三代』(朝日新聞出版、2017年)にしきりに言及。私も後で読んでみた。
 空虚な現在(いま)の実態がよくわかった。
 現首相は政治家三代目。いまや衆院議員のなんと4人に1人が世襲議員(同じ選挙区から世襲はできない――などの法律をつくるべき)。
 現首相は小、中、高、大と同じ成蹊学園。
 どの学友も、どのセンセも、口を揃え、「うーん、印象に全くないなあ」。
 みんながみんなの記憶にないんだ。全くないのだ。
 すさまじくカラッポ。犯罪的なまでな空虚さ。ネコなで声の、スプーン・フィーディングのおぼっちゃま。
 それがなんかの縁で、内閣総理大臣になり、時代・社会・米軍の要請によって、教育基本法に始まって、次々と戦後の果実をむしりすてて、美しい属国へしようと言っているのである。
 本人は単なる人形。かかし。はりぼて。
 そんな存在を恐れてはならないね――いっこくもはやくやめてほしいけど。
 いきなり結論だけど、どんな危機の時代においても、体を潜(くぐ)らせてきたもの(知識や宗教、思想、文学)でないと、生きない。使いものにならないんだ。
 大切なのは、体の感覚。
 塩田さんが言っていたインクの匂いがした時代の新聞への愛着。記者も工場(ば)もみんな、汗をともに出して、新聞をつくっていたんだ。
 そういう体を潜らせたものには力がある。土のうえに立ったものには力があるんだ。
 私たちが頼りにするのは、その体感覚だ。
 7月例会でも思わずしゃべったんだけども、私は中村哲さんのことを想う。
 16年前の論楽社で哲さん、言っていた。
 「空爆して無辜(こ)のひとびとを殺している米軍が憎い。何の罪もないアフガニスタンのひとびとを殺してしまって。復讐したい。荒れた大地を緑にする、という最も平和的な手段をもって、必ず復讐する」。
 そう言い切っていた。
 これも体を潜った言葉だ。
 哲さんも、ガンジーも、勇気のひと。「真理のためならば暴力を選択する場合も」あるのである。体を潜った非暴力主義者なので、逃げない。
 私ごとだけど、私は「人間になりたい」とひそかに願って生きて、論楽社を小さくつくってきた。みんなに助けてもらいながら、夢中でつくってきた。
 ほんの少しでも体を潜らせ、潜らせ生きたい。
 友人がつくってくれたガンジー服を潜らせての、7月例会だったけど(笑)、おもしろかった。みんな、ありがとう。
 次は8月5日(土曜)、鳥井新平さんだ。9月10日(日)、深谷純一さん、10月7日(土曜)、才津原哲弘さんと続く。
 今夏は湿度が高い。蒸す。大丈夫ですか――。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 18:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
私自身のための平和論――鳥井新平さんの8月例会へ、ようこそようこそ(その1)

 暑いね。元気ですか。
 8月例会は8月5日(土曜日)。暑いけど、クーラーもないけど、やるよ。忘れないで、来てね。
 鳥井新平さん(小学校教師)に来ていただく。
 7月例会に引き続き、《それでも後に続くひとたちのために》、語り合いたい。
 7月例会と同じように、詩「あとから来る者のために」をまず朗読してから始める。
 そうして、鳥井さんのことをもっともっと知りたいと私は思うので、最初の短い時間(たとえば、30分間)、対談したい。
 でも、そこは鳥井さんらしく、「私自身のための平和論――絵本・詩・歌そして平和」でいこう。
 後は場の感じに委せよう。
 きっと歌あり、絵本ありだ。
 鳥井さんはときどき「秘伝書」という名の通信を送ってくれる(秘伝書、っていいなあ)。
 そこにこんな言葉があった。
 「教師として避けられないことについては、背中を向けずにおへそを向けて、即効力にならずとも、じんわり関わり続ける粘りが必要やね。その日常が祈りやね。そうした中で親からも子どもからも大きなものを教えてもらえるよ」。
 ほんとうにそのとおりだ。
 「おへそを向けて、即効力にならずとも、じんわり関わり続ける粘り」なんだ。
 状況に腹を据え、粘り強く関わりつづけよう――。

   2017年8月例会
8月5日(土曜日)、午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)。
鳥井新平さん(小学校教師)と私(論楽社)との対談「私自身のための平和論――絵本・詩・歌そして平和」。
参加費1000円。
要申し込み(私宅なので、事前に必ず電話確認を)。
交流会5時〜7時(自由カンパ制)。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 22:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
それでも後に続くひとたちのため――塩田敏夫さんの7月例会へ、ようこそようこそ(その2)

 NHKのTVニュースをたまに見ていると、司会者たちが体が喜んで放送しているのは、スポーツニュースだけだ。
 後の政治や経済ニュースにおいて、体が緊張しているのが伝わっている。ときの政府と米軍から絶対につっこまれないようにしているのがわかる。
 その結果、たとえば北朝鮮のミサイル発射のニュースにしても、毎回必ず同じ映像を連写させているというフシギなことがおきている。1回の発射映像じゃなくて、何日か前の映像を3回4回と連写させている。朝も昼も夜も、北朝鮮のニュースと言えば、決まって同じ映像を繰り返している。なんというフシギ。
 ふつうは同じ映像も4回も連続放映させるなんて、もったいなくて、できない。よっぽど、強い軍の意向が明確に反映されているんだ。
 何を目的とする報道か。
 説明省略しても、もう、明快な意志を感じるはず――。
 きっと北朝鮮の国内にしても、全く同じような報道されているんだろう。
 そんなプロパガンダ報道ではなく、私が知りたいのは、北朝鮮のふつうのひとびびとの心の思いだ。
 肝腎な、そういう声は互いに伝えあわなかったら、どういうことになるか、歴史の中に実例が富士山ほどあるではないか。
 塩田敏夫さんは現場の、生涯現役の地方記者。
 丹後半島の現場の風を味わいながら、話を聞きたい。かつ、視点を変えるためにも、ある本(ヨハン・ガルトゥング『日本人のための平和論』ダイヤモンド社)にある代案をたたき台としておしゃべりしたい。
 汗ふきタオルを持参して、7月17日(月曜日よ)、明日、来てね――。

  2017年7月例会
7月17日(月、海の日)午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)。
塩田敏夫さん(毎日新聞記者)と私(論楽社)との対談「それでも後に続くひとたちのため」。
参加費1000円(要申し込み、私宅なので事前に申し込みを)。
交流会5時〜7時(自由カンパ制、ビールをのもう! 暑いね!)。

 

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 11:56 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
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