論楽社ほっとニュース

京都・岩倉の論楽社からお届けします
ハンセン病家族訴訟――斉藤貞三郎さんの4月例会へ、ようこそようこそ(その2)

 長島愛生園の宇佐美治さんが4月10日に91歳で亡くなった(連載コラム「いまここを生きる」第303回「裸のいのち」)。
 その宇佐美さんのことを一例に書かせていただく。
 宇佐美さんが大好きで「姉ちゃん、姉ちゃん」と呼んで、慕っていた叔母さんのことだ。
 その叔母の長女(宇佐美さんのいとこ)の結婚が決まり、結納がすんだ後になって、宇佐美さんの存在が知られ、急に破談になった。
 それを苦にして、叔母がなんと自死。古井戸に着物に石三つ入れて、飛び込んだ――。
 なんということ。
 このことがどれだけ宇佐美さんを苦しめたことか。
 28年前に出会った宇佐美さんは頑(かたく)なに家族のことを話さなかった。
 宇佐美さんもつらいけど、家族もつらいんだ。
 その後、宇佐美さん、2009年に奇跡的に家族関係が回復。甥(父の息子)が動く。「家の墓に入ってもよい」と言ってくれた。
 宇佐美さんはどれだけうれしかったことか。
 よかった、よかった。
 けれども、そういうひと(甥御さんのようなキーパーソン)がいないひとが圧倒的。故郷のことはタブーのまま、みんながみんな、死んでいっている。
 ハンセン病の問題は根が深い。
 4月22日(日)、学びあおう。
 ようこそ、ようこそ。

     2018年4月例会
4月22日(日)の午後2時〜4時半。
論楽社(京都市左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)
斉藤貞三郎さん(毎日新聞編集局次長)の「ハンセン病家族訴訟――歴史の伝承」。
参加費1000円。要申し込み(論楽社といえども私宅なので事前にTELを)。
交流会5時〜7時。自由カンパ制(自由参加)。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 22:37 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
ハンセン病家族訴訟――斉藤貞三郎さんの4月例会へ、ようこそようこそ(その1)

 ハンセン病療養所の入所者は、改めて言うまでもなく、被害者である。
 ところが、時にふと、入所者が「私は加害者」と呟(つぶや)くことがあった。28年前の当初、私は少しびっくりした。
 その理由を聞いて、すぐ納得したけど。
 と同時に、ハンセン病問題の根の深さに改めて驚くことになる。
 理由は家族。残された家族の問題だ。
 冷酷な差別の嵐に、吹き晒されることになる。一家心中、一家離散もあった。
 入所者本人も人生のすべてを奪われ、耐えた。その父も母も兄弟姉妹も息子娘も、結婚や就職の差別に耐えに耐えたのである。
 ある意味では、家族のほうが差別に満ち満ちている社会内に暮らすゆえに、過酷なこともきっとあったであろう。
 けれども、入所者のことを、絶対的な秘密として抱えて家族が生きたのであろうこと以外、私には全くわからない。
 2016年2月に熊本地裁に59人(のちに509人)の家族が提訴した。
 いま、少しずつ実態が明らかにされつつある。
 私は知らないので、学びたいと思っている。
 4月22日(日)に、友人でかつ長島愛生園に最も多く通っている新聞記者の斉藤貞三郎さんに来ていただき、家族訴訟について、「基本のき」から学びたいと思う。
 「いろいろな理由をつけ、一部の人間を排除し、あとの者だけが幸せに暮らす。その幸せとは何ですか」(伊奈教勝さん)――。

      2018年4月例会
4月22日(日)の午後2時〜4時半。
論楽社(京都市左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)
斉藤貞三郎さん(毎日新聞編集局次長)の「ハンセン病家族訴訟――歴史の伝承」。
参加費1000円。要申し込み(論楽社といえども私宅なので事前にTELを)。
交流会5時〜7時。自由カンパ制(自由参加)。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 18:18 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
わがごと――永井葵さんの3月例会レポート

 3月25日の3月例会の永井葵さん(大学生)の「ひとりひとりの憲法」、よかった。
 気がつくと、その日、休憩なしで、3時間ずうっと語り合った。
 永井さん自身が醸(かも)す「何か」がいい感じを生んでいったんだと思う。
 永井さんは寡黙。大切なことだけを言葉にする。
 「話し合い(略)の際には情報の公開をためらわない誠実さ(略)が必要不可欠である」。
 このことを現在(いま)もなお言わねばならない。
 ということは、現在も「情報の公開」は全くなく、「言わば正に」内実なしの虚言を為政者からワシらは聞かされつづけているからである。
 情けないね。でも、これが日本の現実。
 3月25日参加したひとは、私もふくめて旧世代である。20歳の永井さんにいまなお「次の世代に生まれてくる子どもたちが笑って暮らせる社会を作るようにしなければならない」と言われるということは、旧世代の努力不足であったということ。旧世代にとってはつらいね。つらいけど、もっと希求していこう。
 永井さん、「学校システム」に違和感を感じ、そのことを体に保った。だから、3月25日に発表した憲法草案の原石も、「ひとごと」では決してない。すべてが「わがごと」。
 「わがごと」として紡がれる言葉は。言葉以上の何かを醸し出す。人柄とか態度とか言い表す「何か」である。
 その「何か」は、ひとの心を動かす。
 「あなたの後には何人もの仲間がいますよ」という励ましの言葉が永井さんにかけれらていた。
 「水俣病を自分のこととして考えたとき、真実が見えてくる」(杉本栄子さん)。
 この杉本さん(もうなくなって10年たつね)の言葉が思い出される。
 「わがこと」として捉え直したとき、ほんとうのことが見えはじめるのだ。
 永井さんの憲法草案の原石の提示は、そのことを教えてくれる。
 永井さん、ありがとうございました。ありがと――。塩田敏夫さんも司会していただき、れしかったな。「封建時代だって、酷い殿(君主)を閉じ込め(幽閉)したということ、やったと言うじゃないですか。あきらめないで、やればやれること、いっぱいあるんですよ」とも言っていただいたね。心熱き塩田さん、ありがと――。
 次は4月22日に斉藤貞三郎さんのハンセン病家族訴訟。また、お会いしましょう。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 21:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
ひとりひとりの憲法――永井葵さん、塩田敏夫さんの3月例会へ、ようこそようこそ(その2)

 永井葵さんは、縁あって、高校1年生のときから、ホームスクール(家庭学校)へ来ている。大学になっても、参加してくれている。私のことを「おっちゃん」と呼ぶのも、おもしろい。
 パンダ、ピアノ、散歩が好きという面もあれば、「たったひとりの自分を生きる」という面もある。
 その永井さんを座の中心にし、塩田敏夫さん(毎日新聞)や私も感想意見を述べ、参加者の思いを紡いでゆきたい。ひとりひとりの憲法への思いを紡いでいきたいね。
 いま、政権担当者たちは「謙虚に、真摯(し)に」私たちを馬鹿し、無視している。私たちはもっともっともっといのちを潜(くぐ)らせ、声を出して行こう。
 永井さんのメッセージだ。
 「いまの世の中ではみんなの声、とくに小さなひとたちの声――子どもや老人、障害のあるひとの声―がかき消されて、届いていない。ほんとうに困っているひとに手が差し伸べられていないように感じる。私もその小さなひとたちのひとりである。少しでもほんとうに大切なものを守りたい」。

   2018年3月例会
3月25日(日)午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)。
永井葵さん(京都精華大学の2年生)と塩田敏夫(毎日新聞記者)と私(論楽社)の座談会「ひとりひとりの憲法――それでも私たちはまだ負けてない」。
参加費1000円(要申し込み、論楽社といえども私宅なので必ず事前に連絡を)。
交流会5時〜7時。自由カンパ制(参加自由)

 3月25日(日)、ようこそ、ようこそ。
 岩倉川の桜を眺めながら、論楽社へ、ようこそ、ようこそ。
 次は4月22日(日)、斉藤貞三郎さん(毎日新聞)。ハンセン病の家族訴訟について、学びたい。

続きを読む >>
| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 11:06 | comments(1) | trackbacks(0) | - | -
ひとりひとりの憲法――永井葵さん、塩田敏夫さんの3月例会へ、ようこそようこそ(その1)

 日本国憲法9条を白木の箱に入れたがっている人がけっこういる。
 現段階においては、9条に何も足さない、9条から何も引かないのがまずはいいと私は考える。
 「外国軍を駐留させない(=植民地になってはいけない)」という第3項を入れたいとも願う。
 しかし、山本太郎参院議員とか何人かしか頼りになる議員が現在のところいないので、「まずはいまのまま、足さず引かず」がベストと思う。
 運動はしない。しかし、縁があれば、私は話す。しゃべる。語りかける。人生をかけて、話していこうと考えている。
 すると、聞き手がひとり現れた。ホームスクールの生徒の永井葵さんだ。
 すると、永井さん、私の思いを越え、「新しい憲法草案」を自らつくり、語りはじめている。
 永井さんのいのちの原石のままに、綴りはじめている。
 何かが生まれ育ちはじめている。
 永井さんの許可をとって、「草案」を初公開してみる。原文のママ、記す。

 たとえば、「今の世の中に生きている人達は次の世代に生まれてくる子供達が笑って暮らせる社会を作るよう努力しなければならない」。
 たとえば、「この国において生きている人間は全てたったひとつのいのちあるものとしてあつかわなければならない。ここでいう人間は全てのホモサピエンスのことである」。
 たとえば、「そしきのありかたや決め事はそれを使用する者全員が考え、話し合って決めていかねばならない。特定の人達の独断で決められる事があってはならない」。
 たとえば、「話し合いや会議の際には情報の公開をためらわない誠実さと相手がだれであろうと対等に対話する公平性が必要不可欠である」。

 きっと、いのちのままに湧いてくるんだ。
 永井さん、いまここの自らのいのちに向って、「何でやん?」といったん問うと、いま、言葉がどんどん湧くんだろう。
 こういう言葉を受けると、まるでいまからこれから、社会というものが生きられ、つくられていくような思いになるね。
 まるで敗戦直後の焼跡の上に広がる青空を見るような気分に私はなる。
 永井さんの思いや言葉はもちろんのこと受けとめるけど、その言葉たちが向かう方向性の今後を大切にしたいと思う。哲学や思想は(目指す)方向だ。
 その永井さんをメインにして3月例会を開く。
 3月25日(日)、聞き手として塩田敏夫さんと私がなり、論楽しながら、座談しながら、参加者みんなと展開できたら、うれしい。
 ようこそ、ようこそ。

   2018年3月例会
3月25日(日)午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL075-711-0334)。
永井葵さん(京都精華大学の2年生)と塩田敏夫(毎日新聞記者)と私(論楽社)の座談会「ひとりひとりの憲法――それでも私たちはまだ負けてない」。
参加費1000円(要申し込み、論楽社といえども私宅なので必ず事前に連絡を)。
交流会5時〜7時。自由カンパ制(参加自由)。

続きを読む >>
| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>

このページの先頭へ