2010.01.28 Thursday
心に響く年賀状――「あ、空がわたしを抱いてくれた」(奈良のNさん)
そういえば、このあいさつをしておりませんでした。
《あけましておめでとうございます。2010年の新しい春お慶びを謹んで申しあげます。》 多くのひとから年賀状をいただきました。ありがとうございます。 心の底から、御(おん)礼を申し上げます。うれしいであります。 晴れわたった元旦の10時過ぎに郵便箱の中へ、コトンと音をたてて届く年賀状はうれしいものであります。 あの「コトンッ」という澄んだ音によって、2010年も動き出したのでした。 心に響いた賀状の中から、思いつくまま、次の3本を紹介させてください。 「かねてより頼んでいた骨壺が届きました 〈足跡〉と命名されたこの贈り物を前に来し行く末を思い重ねています できましたらみなさま 苦楽を共に これからもよろしくお付き合いのほどを/溶けあい解(ほど)けゆく命かな」(京都のSさん、染色家) 「今ここ、この瞬間を全きまで生きます。微笑んで。/暮らしにもだいぶん慣れ、少しおちついて、あー、今幸せだなあと思えます。よかった。」(長野のMさん夫婦、農業) 「風が背中をさっとなでていく 見上げると あ、空がわたしを抱いてくれた あおい空 わたしもあなたを抱こう 空を抱いて わたしも『景色の一粒』になろう」(奈良のNさん、農業) ステキでしょう? 分かちあっていただけるとうれしいです。 私は年賀状を出しません。やかましく手紙やFAXをふだん送りつけているので、控えておるのであります。 1年かけて、ゆっくりと返事を出してゆきます。 2010年も、生老病死の苦しみはあるでありましょう。好きなひとと別れ、好きでもない人と出会う苦しみもあるでありましょう。でも、「災難に逢(あう)時節には災難に逢がよく候 死ぬ時節には死ぬがよく候 是ハこれ災難をのがるゝ妙法にて候」(良寛)であります。心して、気づいて、歩んでゆきたいものです。 いのちに出会ってゆきたいと思います。 「論楽社はいのちの共同体です」(京都のOさん、編集者)。 ありがたい言葉をいただきました。この年賀状にあるような、いのちに出会ってゆく居場所、精神の原っぱをつくってゆけたら、と思っております。 |