論楽社ほっとニュース

京都・岩倉の論楽社からお届けします
<< 連載コラム「いまここを生きる」(第183回)偉ろうならんでええんじゃ | main | 悲願――中村純さんの12月例会のレポート >>
ときどき連載コラム「いのち――その断章」(第48回)幻の青い花ブルーポピー
 般若心経の「心訳」の書籍が何冊も刊行されている。
 とってもいいことだと思う。
 心経のニーズは、ますます高くなってきている。
 心経のメッセージは、きわめてシンプル。
 「ない」ものを「ある」ものにして、認知してしまう障害が、人間一般的にみんあるんだ。私もそうだ。気をつけなければならない。
 もう一度言おう。もともと「ない」ことを「ある」こととして認知してしまうから、苦が生じるのである。
 私の「心訳」本は、『生きて死ぬ智慧』(文・柳澤桂子、英訳・リービ英雄、小学館、2004年)。
 柳澤さんの「心訳」は心に沁みる。
 その画がなんともスゴイ。
 「堀文子」という画家の名前を、この本で初めて知った。
 堀文子さん(1918〜、97歳だあ)。
 堀さん、2000年、82歳にしてヒマラヤの5000メートルの高地にブルーポピーを訪ねている。
 「幻の花」と言われるブルーポピー。青い罌粟(けし)の花。全身を鋭いトゲトゲで武装した草丈20センチほどの青ーい花。
 堀さん、ボンベで酸素吸入しながら、登り、なんとか探し当てたという。
 「生きものの生存を拒絶されたような厳しい環境のなかで咲くこの花は、氷河期の生物か宇宙からの使者のように思え、易々と描く気になれませんでした」(堀文子『ひとりで生きる』求龍堂)。
 スゴイ。きっと1年に1ミリメートルの何分の1かずつでも根を伸ばし、成長したにちがいないポピー。
 堀さんのような花。
(12月31日)
| 虫賀宗博 | いのち――その断章 | 15:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









http://blog.rongakusha.com/trackback/878740
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>

このページの先頭へ