論楽社ほっとニュース

京都・岩倉の論楽社からお届けします
<< 連載コラム「いまここを生きる」(第266回)27分間 | main | 連載コラム「いまここを生きる」(第267回)代替案 >>
体を潜らせたものを信じる――塩田敏夫さんの7月例会レポート

 7月17日(月、祝)の7月例会があった。そのレポートを書く。テーマは「それでも後に続くひとたちのために」。最初に坂村真民さんの詩「あとから来る者のために」を参加者で輪読して始める。
 塩田敏夫さん(毎日新聞記者)が青木理(おさむ)さんの『安倍三代』(朝日新聞出版、2017年)にしきりに言及。私も後で読んでみた。
 空虚な現在(いま)の実態がよくわかった。
 現首相は政治家三代目。いまや衆院議員のなんと4人に1人が世襲議員(同じ選挙区から世襲はできない――などの法律をつくるべき)。
 現首相は小、中、高、大と同じ成蹊学園。
 どの学友も、どのセンセも、口を揃え、「うーん、印象に全くないなあ」。
 みんながみんなの記憶にないんだ。全くないのだ。
 すさまじくカラッポ。犯罪的なまでな空虚さ。ネコなで声の、スプーン・フィーディングのおぼっちゃま。
 それがなんかの縁で、内閣総理大臣になり、時代・社会・米軍の要請によって、教育基本法に始まって、次々と戦後の果実をむしりすてて、美しい属国へしようと言っているのである。
 本人は単なる人形。かかし。はりぼて。
 そんな存在を恐れてはならないね――いっこくもはやくやめてほしいけど。
 いきなり結論だけど、どんな危機の時代においても、体を潜(くぐ)らせてきたもの(知識や宗教、思想、文学)でないと、生きない。使いものにならないんだ。
 大切なのは、体の感覚。
 塩田さんが言っていたインクの匂いがした時代の新聞への愛着。記者も工場(ば)もみんな、汗をともに出して、新聞をつくっていたんだ。
 そういう体を潜らせたものには力がある。土のうえに立ったものには力があるんだ。
 私たちが頼りにするのは、その体感覚だ。
 7月例会でも思わずしゃべったんだけども、私は中村哲さんのことを想う。
 16年前の論楽社で哲さん、言っていた。
 「空爆して無辜(こ)のひとびとを殺している米軍が憎い。何の罪もないアフガニスタンのひとびとを殺してしまって。復讐したい。荒れた大地を緑にする、という最も平和的な手段をもって、必ず復讐する」。
 そう言い切っていた。
 これも体を潜った言葉だ。
 哲さんも、ガンジーも、勇気のひと。「真理のためならば暴力を選択する場合も」あるのである。体を潜った非暴力主義者なので、逃げない。
 私ごとだけど、私は「人間になりたい」とひそかに願って生きて、論楽社を小さくつくってきた。みんなに助けてもらいながら、夢中でつくってきた。
 ほんの少しでも体を潜らせ、潜らせ生きたい。
 友人がつくってくれたガンジー服を潜らせての、7月例会だったけど(笑)、おもしろかった。みんな、ありがとう。
 次は8月5日(土曜)、鳥井新平さんだ。9月10日(日)、深谷純一さん、10月7日(土曜)、才津原哲弘さんと続く。
 今夏は湿度が高い。蒸す。大丈夫ですか――。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 18:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









http://blog.rongakusha.com/trackback/878889
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>

このページの先頭へ