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伸びていこう――中平順子さん、ありがとう、ありがとう(その1)

 12月10日の中平順(より)子さんの紙芝居ワークショップのことをレポートしたい。
 参加したくてもできなかった友人(たち)のためにも、少し書いてみる。読んでね。
 具体的な作品を紹介する。私も中平さんに出会うまでは知らなかった作品だ。知っていて全く損がない作品(京都のジュンク堂、丸善という書店において、紙芝居の販売コーナーは児童書の片隅のダンボールの中だ、手にする機会はないと言って良いから)。
 まず『おおきく おおきく おおきく なあれ』(童心社、税別1400円、地域の図書館で借りてみて)。
 脚本・絵は、まつい のりこさん(今年2月にまついさんは残念ながら亡くなった)。
 小さな豚が登場。中平さんが「ぶたが大きくなりたいって。『おおきく おおきく おおきく なあれ!』と声に出して言ってみて」と呼びかける。
 参加者が「おおきく おおきく……」と言う(松本剛一さん、塩田敏夫さん、吉川文一さんたちのオジサンが多いので、太くて低い声になったけどね)。
 すると、豚がなんと10倍に大きくなる。「おっ、自分の声が届いた」「参加したことによって成果があった」って。ほんの少し、オジサンたちも思うのだ。
 こんどは卵。同じように、みんなで声を出す。また卵が10倍になって、恐竜が生まれて、びっくり。
 さいごはケーキ。同じように、みんなで声を出す。でも、それまでと同量の声ではまだ5倍のケーキだ。あれ!? どうした?――。
 中平さんは「もっともっと大きな声で言ってみようか」とやさしく呼びかける。
 みんな、大声を心の底から出す。すると、ほんとに、なんと15倍のケーキが生まれ出す――。
 このケーキを参加者みんなで食べ、分かちあう。「いちごがいい」と言えば、中平さんが分けとって、渡すフリをする。「たくさんがいい」と言えば、中平さんがごっそりと分けるフリをして渡す。この対話交換交流がおもしろい。
 この紙芝居は成長への願いを自分のものにできるし、みんなと共感共有できる。まず私を認め、共へ、公へと広げていくことができる。この参加型の紙芝居は、生きていくことの共感に満ちている。
 私は金在述(キム・ジェースル)さんが言っていた「人間は伸びなければならない」を思い出す。ひとは50になっても70になっても90になっても、新しい一日一日光に向って伸びなければならない。念仏のような祈り。(金さんは)神への祈り。どんな苦難があっても、内的な成長を促す声を耳にしていれば、乗り越えられる。
 いのちは伸びる。どんないのちも伸びようとする。その声を自我が恐怖して聞き逃さなければ。
 生には意味があることを示現してくれるね。(つづく)

 

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 11:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









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