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連載コラム「いまここを生きる」(第303回)あたりまえのこと

 思い起こせば、沖縄のことを考えている。「応援加勢に行きたいな」と思っている。まだわからないけど。
 辺野古のことを思う10日間。その簡単な日録である。自分自身のためのメモだ――。

 

   3月27日(火)
 映画『米軍(アメリカ)が最も恐れた男――その名はカメジロー』(2017年、TBS+彩プロ)を京都シネマで見る(再上映ゆえに500円、うれしい)。
 沖縄人民党の瀬長亀次郎さんについてのドキュメンタリー映画。具体的には知らなかったカメジローさんだからこそ、かえって新鮮、おもしろかった。
 沖縄のひとびとがふつうに暮らして、ふつうに生きてある土地を、米軍が暴力(銃とブルドーザー)で収奪する。
 それにカメジローさんたちがあたりまえの抗議する。そのあたりまえさが、米軍を立腹させ、ついに逮捕。
 釈放されるとき、民衆がめちゃんこ集まる。刑務所の前は、立錐の余地の無さ。
 米軍が必死にカメジローさんをほんとうの政治家に育てている。
 暴力よりもあたりまえの言葉(演説、新聞)を。自分たちの土地を自分たちで耕すあたりまえさを。

 

   3月31日(土)
 本屋で見つけられなかった。図書館でリクエストして、やっと、届く。うれしくて、その日のうちに読了。翁長(おなが)雄志(たけし)・現沖縄県知事の『戦う民意』(角川書店、2015年)である。
 土地を奪い、苦を与えておきながら、普天間基地が老朽化し、危険だから、「辺野古が唯一の解決策だから沖縄が基地を負担しろ」「嫌ならば沖縄が代替案を出せ」と日米両政府は迫る。
 「他人の家を盗んでおいて、長年住んで家が古くなったから、『おい、もう一回土地を出して家をつくれ』と言っているようなものです。(略)こういう政策が成り立つこと自体が日本の政治の堕落ではないか、と私は思います」(同書P.32)。
 翁長さんはまっとうなことをわかりやすい言葉で言っている。当事者能力のない日本政府に、属国ではない、品格のある対応能力を求めている。そうして自らは苦を引き受け、逆に苦を生かしていく道を示している。
 戦前に石橋湛山は植民地経営からの離脱を説いた。同じように米国植民地からの自立離脱を翁長さんは説いている。両者とも、軍事費の突出した負担からの解放、独立自立するすがすがしさという果実を得ることができる。理も情もある政治家であり、ヤマトに「もうひとりの翁長」が必要と思った(膵臓の病いが伝えられている、心配だ)。

 

   4月6日(金)
 北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会)の話を聞く。
 北上田さんは10年前まで京都にいて、移住したひと。元土木技術者。
 『世界』2018年3月号に「辺野古新基地建設はいずれ頓挫する」を寄稿(岩波ブックレットになる)。
 予定地に、とんでもない活断層があると指摘。
 4月6日には、同じく予定地のケーソン護岸工事そのものが不可能、とも指摘。海底が厚さ40メートルの超軟弱(マヨネーズのような)地盤なんだそうである。
 もちろん米軍の指示支持に基づく日本政府のことだ。活断層の上に弾薬庫をつくるかもしれないし、マヨネーズ地盤の上にもコンクリートを垂れ流すかもしれない。それでもたいへん困難な工事になる。時間もけっこうかかる。止めれば、いいんだ。こんな工事。
 頓挫させよう。あたりまえのことをあたりまえに言おう。チャンスだ。
(4月12日)

| 虫賀宗博 | いまここを生きる | 10:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









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