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暮らしのわざ――中塚智彦さんの10月例会へ、ようこそ、ようこそ(その1)

 10月例会が10月13日(日)。
 中塚智彦さん(中京の食堂「わたつね」店主)。
 「暮らしのわざ」と題し、歌と話と食の3つの組み合わせを味わっていただけたら、うれしい。まずは中塚さん自身が、そうして参加者たちが、それぞれがそれぞれに楽しんでもらったら、きわめてうれしい。
 そんな秋日和の、日曜日の午後にしたいねえ。
 ようこそ、ようこそ。
 「わたつね」は町の定食屋レストラン。刺身、天ぷらやフライ、焼魚の定食に、石臼挽きの手打ちそば。純米酒もある。
 町衆たち(洛中のおっちゃんおばちゃん)、学生たちの居場所。
 場所は京都YMCA(三条柳馬場)を北へ何軒か行ったところにある。すぐわかる。
 中塚さん、その三代目のオーナーシェフ。
 その中塚さん、縁あって、京丹後の米軍レーダー基地へ通う。毎月一回は、行っている。ここ5年連続で正月元日には基地前に立って、歌いつづけている。
 10月13日(日)にも歌ってくれる「あなたのところへ」「こいのぼり」「境界線」。自ら詩を書き、曲をつくり、ギターをひき、歌う。
 その歌って、何なのか。
 もちろん「米軍基地なんて、いりません」とまっすぐ訴える歌なんだけども、効果がすぐに現れるわけではない。
 「暮らしのわざ」としての歌と考えたい。
 「どうやって料理の出しをとるか」「調味料は何がよくて、どのタイミングでどれだけ入れるのか」。「洗たくものはどうやって干すのがいちばん乾くのか」「どうやってぞうきんがけするといいか」「屋根瓦や網戸はどやって修理するのか」。
 そういう生活、暮らしのわざなんだ。喜びを生み出す技法だ。他にも考えてみればいっぱいある。
 そのわざのひとつとしての歌なんだ。
 「子どもを育てる」「祭りをする」「手紙を書いたり、詩を書いたり、歌をうたったり、楽器を奏でたりする」「介護したり、看病したりする」「米や麦、そば、野菜を育てる」。
 つまり百の生きることを為すのである。百は「たくさん」を表す。
 その手作業を為すひとのこと、昔、百姓(百生)と呼んだのだ。農民ではあまりにも細すぎる。
 生きるための仕事だから、ゼニとは無関係。労働職業ではないんだ。
 以上の意味での仕事が中塚さんにとっての歌。
 祈りの世界が生成する歌である。
 歌いながら、話す。
 話は、香害。柔軟剤や消臭剤による、凄まじい香害について、だ。
 中塚さん、「わたつね」の調理場に立つときでも毒マスクを付けていることがある。
 毒ガスと同じ成分の、イソシアネートがナノサイズの。めちゃんこ小さなサイズの姿に、
 直接鼻や体の各部位に入ることによって生まれる、さまざまな激痛。
 外部から米軍基地、内部から香害、内外からの暴力。
 抵抗は、生々と生きること(生活という言葉も、本来は生き活(い)きと生きること)。労働職業の範囲を突き破って、生きていくための仕事を生き活きと為していくものなんじゃないのか。
 中塚さんの生のわざとしての料理も少し持ってきてもらおうと思っている。
 歌と話と食である。
 10月13日(日)、ようこそ、ようこそ。
 2か月ぶりに(9月は土日が他用で珍しく詰まっていて、無理だ、ゴメン)、論楽社へ、ようこそ、ようこそ。

    2019年10月例会
10月13日(日)、午後2時〜4時半。
論楽社(左京区岩倉中在地町148、TEL 075-711-0334)。
中塚智彦さん(食堂「わたつね」店主)の「暮らしのわざ――歌と話と食と」。
参加費1000円。要申し込み(私宅なので、必ず)。
交流会5時〜7時半(自由カンパ制)。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 11:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | -









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