論楽社ほっとニュース

京都・岩倉の論楽社からお届けします
<< 連載コラム「いまここを味わう」(第57回)仙丈ヶ岳へ――ウラヤマ(その10回) | main | 連載コラム「いまここを味わう」(第58回)65歳からの登山――ウラヤマ(その11回目) >>
世界の声を聴くこと――鈴木君代さんのホームコンサートのレポート

 7月19日の鈴木君代さん(僧侶歌手)のホームコンサートを再開した。再開したけど、特別の感慨が湧くわけではない。もっと湧くかと思ったけど。
 理由はカンタン。君代さんも繰り返し言っていたけど、「コロナ禍の中心がわけがわからん」ということが大きい。推測推定のみで、その中心に迫ることが全くできていない。専門家なんて言ったって、たかが知れている(ハンセン病、水俣病や原発事故の医療の専門家の動きをよく知っているから)。だから、すべてが消化不良不全の対話になってしまうんだ。中心がないのに、まるで国難かのように感じ、振り回されていると言えば、よいか。「わからん」のなら、もっと落ち着けばよいのに。
 もともと政治の中心がおかしい。モリトモ、カケ、サクラに辺野古、黒川を繰り返している。公文書の改竄隠蔽破棄、詭弁虚偽答弁を平気で繰り返している。暗闇である。
 そこにコロナ禍が加わるんだから、中心が全く見えなくなり、つまるところは奇怪な「自粛警察」「マスク警察」が横行し、「新しい生活様式」の奇妙な蔓延。暗闇がさらにおおっている。
 君代さん、歌は5曲ほどだけで、以上のような対話を参加者たちと展開。私はおもしろいと思った。
 なんて言えばよいのか、君代さん、ずっと自己肯定が薄く、弱さを生きざるを得ないところがあり、それをひとに伝え、悩みながら生きている。友人として、いつもつらく思ってきた。
 自己肯定がなかろうがあろうが、等しく暗闇がおおっている現代ではみんながみんな、バラバラにさせられ、ひとりぼっちになっている。そう思わざるを得ない。
 君代さんは「孤独とは世界の声を聞かなくなること」と言っていたねえ。
 「何のために人間に生まれてきたのか、それは私が仏教に遇わせてもらってはじめて起こった問いです」(君代さんの『声を聴くということ』自照社出版のP.60)。仏教じゃなくてもいい。根本的な問いである。その問いを改めて発していかないと、いっそうの暗闇の夜の時代を生きることができない。そう思う。
 とってもいい例会だった。

| 虫賀宗博 | ほっとニュース | 22:18 | comments(0) | - | - | -









  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>

このページの先頭へ